このページでは、おもに2017年式のプリウスPHV52オーナーの立場から見たデメリットをご紹介していきます。
これからプリウスPHV52の中古を買おうと思っている方の参考になればうれしいです。
個人的にはプリウスPHV52はかなり気に入っている車なのですが、そんな中で実際に乗っていて感じたデメリットは以下のとおりです。
プリウスはシフトパターンが独特
航空機の業界ではスイッチの操作などはかつて単純な操作ミスが原因で墜落事故が発生した事から共通化しています。もちろん、そんな事はトヨタは当然知っていると思うのですが、独特のシフトスイッチは慣れるまで怖かったです。
より安全な車づくりを目指した結果ならともかく、今までのシフト操作で慣れている事と全然違うシフト操作をさせる訳ですし。
切り替えてもシフトレバーから手を離すと中立位置に戻ってしまうので、オートマやマニュアルに乗りなれた人には、かなり分かりずらい仕様になっています。
つまり、モニターで確認しないと、手探りではどこの位置に入っているのか分かりません。
いちいちシフトがどこに入っているかモニターで確認するとか、今までは無かったので戸惑う人が多いと思います。
4人乗りである
プリウスPHV52は2019年のマイナーチェンジ前は4人乗りでした。
最初から4人乗りと割り切って乗っていると、むしろ後席が快適なのですが、物理的に4人しか乗れませんので、不便に感じる人もいると思います。
知らずに買ったりしないように、中古で買う時は後部座席はきちんと確認しましょう。
私の場合、4人乗りでも普段何の問題も無いのですが、親せきなどを乗せる事があると、やはり5人乗りの方が便利。
エンジンオイルの乳化
プリウスPHV52で普通に近所を走っていると、エアコンを使うためにエンジンを回す事があるのですが、この際、チョイ乗りの場合、エンジンが温まる前に目的地についてしまう事が多いです。
これは、エンジンオイルの使用条件としてはあまり良くありません。
エンジンオイルが結露した水と混ざってしまい、高温にならないので気化する事もなく水とオイルが混ざり合って乳化してしまうかも。
普通の車やハイブリッド車でもエンジンが温まる前に車を降りる事はあると思いますが、PHVの場合はエアコンをつけようとしてエンジンが回り、温まるとすぐにエンジンが止まります。
故障したり調子が悪くなったりするほど酷い状況はまれだと思いますが、乳化自体はしやすい環境だと思います。
とくに冬場はエンジンオイルの状況を確認しておいた方が良いと思います。
音が静かすぎる
エンジン音がなく、電気モーターで走るので、路地裏とかで忍者のように歩行者に迫る事になってしまいます。
「ピー」っていう音は出るようになっているのですが、それでもかなり静かなので、歩行者の方も気づかなかったりします。
狭い道で低速で走っている場合などは、タイヤの音もしないので、要注意です。
ガソリンの劣化
電気でばかり走っていると、ガソリンが劣化する可能性があるのは仕方ない事ですが、一応トヨタとしては年間20リットルの消費をお願いしています。
自宅近辺を走っていて、往復50キロ以内くらいならモーターで走れてしまうので、ガソリンの年間消費はチェックしておきましょう。
リアウインドウにワイパーがない
ワイパーが無いので、雨天時後方視界が悪いと感じる人は多いと思います。
ダブルバブルウインドウになっているのでワイパーが無いのは仕方ないのですが、街乗りでの後方視界が悪いのは事実。
高速道路であれば水が流れていくのですが、街乗りではそんな速度を出せる訳もないです。
このため、リアのドライブレコーダーを付ける位置には注意が必要です。
なお、晴天時でも後方視界は良いとは言えません。
ノーマルのプリウスと比較すると少しはましに感じたりしますが、そもそもノーマルのプリウスも後方視界はあまり良くありません。
トランクルームの収納が狭い
ノーマルのプリウスと比べてトランク容量が小さく、大きい荷物を入れる際はリアシートを倒す事が多いです。
リアシートを倒せばかなり詰め込む事ができるのですが、トランク部分に駆動用電池が入っているため、底上げになっているので、購入検討をされている方はトランクルームの大きさを確認しましょう。
スペアタイヤが入らない
最近、スペアタイヤを積まない車が増えていますが、プリウスPHV52ではスペアタイヤ収納箇所が駆動用電池で占められているので、スペアタイヤはオプションでも付きません。
その代わり、パンク修理キットが付いてきますが、パンク修理キットは有効期限がありますので、とくに中古で買う場合は確認しておきましょう。
パンク修理キットではサイドウォールの修理は不可能で、サイドウォールを損傷して空気が漏れた場合、自走不能になります。
CDを挿入できない
私のプリウスPHVに関してはメーカーオプションの11.6インチ大型ナビ(DA対応ではありません)が付いているのですが、これにはCDを挿入するBAYは付いていません。
CDを聞こうと思ったら、ウオークマンなどに落として外部端子に差して聴くことになります。
価格が高い
電気自動車の魅力とハイブリッド車の航続距離を併せ持っているPHVですが、お値段が高いのも事実。
ガソリン代がいくら高騰しても、最初に支払った分の元は取れません。
電池の消耗が気になる
プリウスPHV52はスマホと同じリチウムイオン電池を搭載しています。
ニッケル水素電池よりは寿命が長そうですが、それでもいずれは寿命が来ます。
オーナーとして乗っていると、実際は電池の寿命よりも車体の寿命の方が先に来そうで、10万キロ以上平気で乗れる気もしますが、それでも気になるのは事実。
T-connectのバージョンが古い
T-コネクト、新しいプリウスPHVだと新しいTコネクトが付いていたりします。
具体的にはMy TOYOTA+ ドライブ診断スコアの「安全な運転」対応に対応していなかったり。
「安全な運転」対応でデータを保険会社に送るタイプの任意保険があるのですが、こうした恩恵は新しいプリウスPHVでしか受けられません。
個人的には位置情報とか保険会社に常時流すのもどうかと思うので気にしませんし、むしろ大きなナビが付いている方が好み。
中古車を買う際はこの辺も納得の上で買いましょう。
DAが付いていない
2017年式のプリウスPHV52にはDAが付いていません。
DAについては評価が分かれるところだと思いますが、グーグルマップで十分だと思う方にはDAの方が安く済むかも。
個人的には地図更新が早いのでDA使いたかったです。
セキュリティーが鳴るけど、鍵を閉めに行かなければいけません
新型のクラウンなどのカギの閉め忘れの警告が出た場合、その場で正常ボタンを押せば鍵が閉まりますが、プリウスPHV52の場合は、スマートキーの電波の範囲から出てしまうと施錠できません。
もちろん、鍵の閉め忘れを教えてくれるだけ有難いのですけれど。
パノラミックビューモニター・ブラインドコーナーモニターがない
2017年式のプリウスPHV52にはパノラミックビューモニター・ブライドコーナーモニターの設定がありませんでした。
使いこなせればついていた方がより安全だと思うので、納得の上で買いましょう。
歩行者[昼夜]ではない
2017年式のプリウスPHV52では、プリクラッシュセーフティは歩行者[昼夜]ではなく、歩行者は昼しか検知できません。
可能であればソフトウエアの書き換えなどで対応してくれると嬉しいです。
プリウスPHV52は段差でリップスポイラーを擦るかも
上の画像は、プリウスPHVのリップスポイラーを擦った傷(リップスポイラー下部)を撮影したものです。
よく見ると少しだけ凹んでいたコンビニの駐車場の入り口でガリっとやってしまいました。
上の画像からも分かるように、リップスポイラーが突き出ています。
私のプリウスPHV52は車高を変えている訳でもなく、15インチタイヤのノーマルプリウスPHV52なのですが、ボリっと…
他のコンビニでは擦った事ないので、本当に微妙な差で擦っているのだと思います。
ちなみに、材質はウレタン系のようで、底部ですから普段は全く見えない場所です。
段差がある場所は念のためブレーキをかけながら侵入するのを止めるとか、斜めに入るなどの工夫をした方が良さそうです。
複雑な仕組みの整備が面倒
PHVに限らず、ハイブリッド車はモーターとエンジンが載っていますので、その辺の整備をする必要があります。
その他にも回生ブレーキとか、アダプティブハイビームシステムなど、普通の車よりも余計なものが付いていれば、高年式車はともかく、低年式化すると故障する心配も増えそうです。
電気自動車の場合、エンジンオイルとか要りませんので整備の負担は減りますが、ハイブリッド車は普通にオイル交換などが必要になります。
個人的にはPHVの場合、電気で走る時間が長ければエンジンオイルの劣化は少ない気がします。
乳化だけは注意が必要だと思うので、中古を買うならオイル交換をキチンとやっている車の方が良いかも。
充電時間が長い
17年型のプリウスPHVは、急速充電用のインレットが付いているので急速充電できますが、付いていないPHVを買った場合、出先での充電は期待薄かもしれません。
200V充電では2時間もグリッドを占領する事になりますので、充電渋滞を作りかねません。
100Vの充電器の場合は、なんと14時間も充電時間が必要になってしまいます。
急速充電インレットがないプリウスPHVの場合、頻繁に外で充電するのは現実的ではありません。
2017年式プリウスPHV52は4人乗り
中古でプリウスを買う際には要注意。
プリウスPHV52は何度かマイナーチェンジしていますが、2019年のマイナーチェンジ前は4人乗りでした。
私のプリウスPHV52も4人乗りなので、下に折り畳みが出来ないカップホルダーの画像を貼っておきます。
黄色い→部分がくっ付いているので、折り畳みが不可能なのが分かって頂けると思います。
実際に5人乗せる事がない場合、後部座席は5人乗りよりも快適だと思います。
プリウスPHV52のデメリットまとめ
プリウスPHV52、おもに17年式についてのデメリットを纏めてきましたが、挙げると色々出てくるので「意外とあるんだな」と驚いています。
一方、人によるのかもしれませんが、電気自動車の静かさと無給油で1,000キロほどの走行が期待できるなど、ハイブリッド車の航続距離と電気自動車の良さを併せ持つメリットは、デメリット以上のものがあります。
私は買って良かったと思っています。
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